薄毛治療最前線
本日は現在の薄毛治療について取り上げます。
だいぶ世間でも浸透してきておりますが、医療機関によって処方される飲み薬によって薄毛治療ができます。
しかし、効果があるとされるのはAGAと呼ばれる「男性型脱毛症」だけです。
つまり女性の薄毛には効果がないとされているのでご注意ください。
いわゆる「ハゲ薬」には2種類あります。
「プロペシア」と「ザガーロ」です。
男性ホルモンが過剰だと脱毛が進むとされていますが、
この2つの薬はともに、男性ホルモンから生成され脱毛の原因となる酵素の働きを阻害することで、脱毛を防ぎます。
元々前立腺肥大の薬だったものを、用量を少なくして薄毛治療の薬として販売されています。
値段はプロペシアが1錠250円、ザガーロが約300円です。
薄毛治療は命に別条があるわけでもなく、保険適応になっていませんので診察代含めて全額自己負担となっています。
ですので、1か月で薬代だけで7500円~9000円、診察代含めると1万円を超える支払いとなってしまいます。
また、プロペシアには後発品があるので、そちらを使えば5~7割の負担で治療ができます。
効果はそれなりに期待できるので、安いと思うか高いと思うかは患者さん次第でしょう。
プレミアムフライデー
月の最終週・金曜日に15時に退社するというプレミアムフライデーが先月より始まり話題となっています。
MRにとってどうか。プレミアムフライデーの恩恵を改めて受けることは少ない、というより必要ないと言った方がよいかもしれません。
元々、仕事内容が得意先に依存してしまうため、早く帰れる日や時期もあれば遅くまでかかってしまうこともあります。
外回りで特に監視されることもありませんし、営業先から直行直帰を認めている企業がほとんど。ある程度の裁量が認められているため、改めてプレミアムフライデーを導入するといった企業は少ないのではないでしょうか。
MRは営業職ですのでストレスのかかる仕事であることは間違いないですが、働きやすさという点では元々恵まれているのかもしれません。
しかし、このプレミアムフライデーという制度。大企業正社員から見た視点だなあと改めて感じます。
土日が休みであることが前提となっていますが、中小企業にとっては土日休みは決して当たり前ではありません。
派遣で働いている方は、時間給ですので早く帰る分減収となってしまいます。
今や派遣を含む非正規社員の割合は40%を超え、中小企業で働く従業員は全体の70%です。
その人たちにとってはプレミアムフライデーで盛り上がっている人たちを見ても、良いご身分ですね、としか感じないのではないでしょうか。
極端な話かもしれませんが、社会を分断してしまわないか懸念してます。
舌下免疫療法
現在、花粉症の予防治療があることをご存知でしょうか。
2014年よりスギ花粉症を対象として、舌下免疫療法が保険適応となっております。
スギ花粉のエキスを毎日舌下に垂らすことにより、アレルギーを起こすスギ花粉に少しずつ体を慣らして、スギ花粉によるスギ花粉症を予防する方法です。
スギ花粉のエキスとして「シダトレン」という薬剤が使われます。
このシダトレンを保険適応で使うためには、スギ花粉症であることを証明しなければいけません。
よって、使用前にスギ抗体検査を行い陽性が出た方が使えることになります。
服用方法ですが、毎日1回シダトレンを舌の下に垂らし2分間口に含んだ後のみ込むだけです。
2週間かけて徐々に量を増やし、その後は一定量を維持して服用します。
舌下に垂らすだけなので、通院して薬をもらえば自宅で行うことができるので簡便です。
花粉が飛んでいない夏ごろに開始し2年~5年ほど継続する必要があります。
つまり、即効性があるわけではなく気長に治療を行わなければなりません。
保険適応になっているので、費用も1か月3000円~4000円ほどで済みます。
基本的には耳鼻科ならどこでも行っているようなので、毎年花粉症で苦しんでいる方は特にご相談されてみてはいかがでしょうか。
こちらのサイトもどうぞご参考に。
今年の花粉飛散予測は?
今年も花粉症の季節がやって参りました。
より敏感な人は2月ごろから症状が出始めている人もおられるようです。
花粉症の症状は、花粉の飛散量の多さに比例します。
夏にスギやヒノキの生育が良いと花粉も多く飛散してしまうので、花粉症の人にとっては辛い年となってしまいます。
では、今年の花粉の飛散予測はどうなっているのでしょうか?
様々な団体が飛散予測は出しているのですが、ここでは日本気象協会の予測を見てみます。
こちらは、例年との比較です。
北海道・東北をはじめとして東日本は例年よりやや少なめ、
西日本は例年より多めの飛散予測となっています。
特に西日本は昨夏の猛暑でスギやヒノキの生育が良かったためと考えられます。
昨年の飛散量と比較するとこうなります。
傾向がよりはっきりと西高東低に出ています。
西日本は昨年、一昨年と飛散量が少なかったと言われているので、
最近症状が軽かった方も今年は注意が必要と言えるでしょう。
症状が出る前に初期治療を行った方が、症状がでてからも軽く済みますし、
症状がピークとなる3月~4月にかけては耳鼻科も混み合います。
花粉症の方(特に西日本の方)はぜひ早めの対処をお勧めします。
北九州市のソウルフード
今日は、久々のグルメ情報といきます。
北九州市には、ソウルフードとして「シロヤ」のパン、「揚子江」の豚まんが対外的にも有名ですが、今回紹介する「オー・シー・エム」のサンドイッチも地元では大人気です。
立地は小倉駅から徒歩で約7分ほど。
チキンやツナ、ポテトサラダなど様々な具材から2つ選んで注文します。
それぞれの具材ごとに値段がついており、2つ選んだうちの高い方の金額を支払うというユニークなシステムです。
今回注文したのはツナ&ベーコンにコーンクリームスープ。
値段はこのボリュームでサンドイッチが500円ほど、スープが400円弱でした。
持ち帰りも可能です。
お昼時になると行列ができますが、さすがに慣れているのか手際も良いのでそんなに待たずに購入できます。
具材もそうですが、特にパンが美味しい。
ぜひ一度食べてみてほしい味です。
サンドイッチファクトリー・オー・シー・エム
福岡県北九州市小倉北区船場町3-6 近藤別館2階
https://tabelog.com/fukuoka/A4004/A400401/40000769/
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最近増えた配合剤
ここ10年くらいでしょうか、既存の薬を組み合わせた配合剤が一気に増えております。
特に、高血圧・糖尿病などの生活習慣病領域で増えています。
たとえば現時点で高血圧薬で13種類、糖尿病薬で6種類もの配合剤が発売されております。
配合剤のメリットは、服薬剤数を減らせることに加え薬価が安く算定されていることもあります。
高血圧の配合剤であるレザルタス配合錠HDはオルメテック、カルブロックという薬の配合剤なのですが、
オルメテック20mg+カルブロック16mg=112.8円+57.6円=170.4円
レザルタス配合錠HD=138.3円
となり、30円ほどお得となります。
配合剤に変えることで患者さんの自己負担も安くなるケースは多いでしょう。
また、奇妙な話ですが、ザクラスというアジルバとアムロジピンの合剤に関しては、
ザクラスHD131.6円、アジルバ139.8円と単剤の方が配合剤よりも高いという現象まで起こっています。
デメリットは用量調整がしにくい、副作用が起きたときの原因がはっきりしない、数が多すぎて配合剤の名前を聞いても何と何の合剤なのかわかりにくい、などがあります。
製薬メーカーの立場から言えば、配合剤は単剤のジェネリック対策という側面が強いです。
配合剤に切り替えてもらうことで、少しでも特許期間を延ばしたいと考えています。
患者さんにとっても、配合剤は上手く活用すれば服用剤数が減り、金銭負担も軽くなります。
今後ともたくさんの配合剤が発売されていくでしょう。
新薬は2週間処方
「この薬は新しい薬ですので、2週間分しか処方できません」と言われた経験はないでしょうか?
通常、薬は麻薬・向精神薬を除いては処方制限はありません。
30日分や60日分を処方してもらうことが一般的ですが、極端な話、半年分や1年分処方してもらっても構わないのです。
しかし、例外もあって、発売されて1年以内の新薬に限っては安全性を担保する観点から2週間の処方制限がかかっています。
2週間に1度診察を受けてもらうことで、安全性を医師に確認してもらうのです。
類似品が出ている新薬も同様です。
現在は、慢性疾患であればクリニックでも30日処方、大病院だと60~90日処方が主流となっているので2週間制限のある薬は画期的でない限りほとんど使われません。
結果として、新薬を非専門医が発売と同時に大量に使うことに歯止めをかけています。
MRとしては新薬を売ることが評価される近道なのですが、この2週間制限のため売れないので1年間はもどかしい思いをすることになります。
以前は既存の成分を組み合わせた配合剤も2週間制限の対象でしたが、現在は配合剤はこの2週間制限の対象とはなっていません。
しかし、面白い現象も起こっています。
糖尿病の薬で、既存薬であるDPP-4阻害薬+メトホルミンを組み合わせた配合剤が2種類発売されています。
エクメット配合錠とイニシンク配合錠です。
このうちイニシンク配合錠だけが2週間処方の対象となってしまっています。
なぜなのか。
エクメット配合錠は1日2回服用するエクアとメトホルミンの合剤なので用法用量も変わりません。
一方、イニシンク配合錠は1日1回服用のネシーナと1日2回服用のメトホルミンの合剤で、用法用量は1日1回でも可能となっています。
本来メトホルミンは1日2回~の服用回数となっており、配合剤にすることにより用法用量が変化しているため、安全性を担保しないといけないということになり、2週間制限の対象となってしまったのです。
う~ん、理屈は分からないではないですが、ややこしいことをしているなあと思いますね。