医療・制度

プレミアムフライデー

月の最終週・金曜日に15時に退社するというプレミアムフライデーが先月より始まり話題となっています。 MRにとってどうか。プレミアムフライデーの恩恵を改めて受けることは少ない、というより必要ないと言った方がよいかもしれません。 元々、仕事内容が得…

最近増えた配合剤

ここ10年くらいでしょうか、既存の薬を組み合わせた配合剤が一気に増えております。 特に、高血圧・糖尿病などの生活習慣病領域で増えています。 たとえば現時点で高血圧薬で13種類、糖尿病薬で6種類もの配合剤が発売されております。 配合剤のメリットは、…

新薬は2週間処方

「この薬は新しい薬ですので、2週間分しか処方できません」と言われた経験はないでしょうか? 通常、薬は麻薬・向精神薬を除いては処方制限はありません。 30日分や60日分を処方してもらうことが一般的ですが、極端な話、半年分や1年分処方してもらっても構…

医薬品販売の商習慣

今回は医薬品の独特といえる販売方法について取り上げてみたいと思います。 一部例外はありますが、通常の取引では医薬品は医薬品卸を通して医療機関に納入されます。 製薬メーカーが医療機関に直販するわけではないというのが日本独特と言われており、欧米…

新薬創出加算

前回の更新に引き続き薬価の話を。 薬価は2年ごとに薬価改定が行われ、基本的にはその度に切り下げられていくのが普通です。 しかし、それでは製薬会社の収益が上がりにくいだろうということで2012年の診療報酬改定で導入されたのが、「新薬創出加算」です。…

薬価改定について

先日の更新で、オプジーボというがんの薬の薬価が緊急的に半額に切り下げられるという話を更新しました。 frontia.hatenablog.com http://frontia.hatenablog.com/entry/2016/11/20/235526 今日はそれに関連して、一般の人には馴染みが薄い薬価改定の仕組み…

MR活動の監視制度

今月より、MR活動を監視するための「広告監視モニター事業」が開始されました。 実施主体は厚生労働省。 一般の方には関係ない話で恐縮ですが取り上げてみたいと思います。 MRの仕事は自社の医薬品に関して、適正な情報を提供することです。 有効性はもちろ…

オプジーボ半額に

画期的ながん治療薬・オプジーボについては以前の更新でも取り上げました。 抗がん剤1剤で年間2兆円?? - MR&中小企業診断士ブログ http://frontia.hatenablog.com/entry/2016/08/09/145347 この薬が画期的なのは以前の更新でも取り上げたとおりなのですが…

重複・相互作用防止加算

このブログでも再三書かせていただいておりますが、国は医療費削減に血眼になっております。 その医療費削減のため、「残薬」つまり患者さんの自宅にある余っている薬を減らすことにも力を入れています。 血圧やコレステロールなど定期的に薬を飲んでいる患…

定期接種と任意接種の違い

前回の更新でB型肝炎ワクチンが乳児対象として今年10月より定期接種とるという話題を更新いたしました。 今回は、そもそもの話、予防接種における「定期接種」と「任意接種」の違いについてご紹介をさせていただきます。 定期接種について。 定期接種は、法…

調剤薬局で後発品を勧められるのは・・・

医療機関で診察をしてもらい、薬は近くの薬局(調剤薬局)でもらうことを「院外処方」と言います。 昔は、薬も医療機関でもらう「院内処方」が当たり前でしたが、現在は「院外処方」が7割を占めるくらい主流になっています。 その調剤薬局で後発品を勧められ…

参院選関連の話題

昨日は、参院選の投票日でした。 このブログでも関連の話題を取り上げてみたいと思います。 参院選には組織内候補と呼ばれる業界団体が国政において利益を代弁させる候補が多数立候補します。 今回、自民党の比例代表に立候補し、見事当選した「自見英子氏」…

オーソライズド・ジェネリック

今回はジェネリック医薬品(後発品)についての話題です。 ジェネリック医薬品は、通常先発品の特許が切れてから同じ成分を用いて製造・販売されるお薬です。 先発品と違って開発費用がかからないので安い薬価が設定されており、医療費削減につながるため国…

後発品について

国が強力に進めている医療費削減策に後発品の普及があります。 後発品とは先発品の特許期間終了後に発売される、同じ成分の医薬品のことです。 ジェネリック医薬品という言い方をすることもあります。 特許期間中は先発品を作っている製薬メーカーが独占販売…

湿布薬は70枚まで

診療報酬の改定により4月~医療機関が処方する湿布薬に処方制限がかかることになっています。 今までは特に制限はなかったのですが、 特別な場合を除き1回の処方で70枚を超えて湿布薬を出すと、薬剤料や処方箋料などが算定できなくなっております。 今回の狙…

講演会という名の宣伝

前回の更新でもお話ししたように最近は接待がほとんどありません。 では、MRは単に病院訪問だけで宣伝を行っているのかというとそうではありません。 その一つの手法が講演会です。 各製薬会社は、主催もしくは医師会との共催で講演会を頻繁に行っております…

製薬会社の接待事情

「医師とMRとの関係=接待」というイメージを持たれている一般の方も多いかもしれません。 事実、10年くらい前までは私も週に2回程度はなんらかの医療関係者との飲み会に行ってました。 大抵は個室のある高級店で1人1万円~2万円の料理を食べながら、様々な話…

MR泣かせの併売

製薬業界には併売という販売方法があります。 併売とは、全く同じ成分の薬を2社で同時に発売することで、同じ販売名のこともありますが、別々の販売名で成分が同じという場合もあります。 一般的に薬の開発には多額の開発資金が必要なので、資金の関係で共同…

大病院に風邪で行くと・・・

今年4月より大病院の受診に制限をかける制度が導入されています。 対象となる「大病院」とは「特定機能病院および一般病床500床以上の地域医療支援病院」となっております。 大学病院や医療センターなどはまず当てはまると考えて良いでしょう。 どういっ…

診療報酬点数の基礎知識

本日は、医療費に関する基礎的なお話を。 診療報酬点数について書きたいと思います。 診療報酬とは点数で表現された医療行為の価格のことです。 1点=10円で換算され、病院の収入源となります。 医療行為ごとに細かく点数が決められており、例えば診療所の初…

薬剤総合評価調整管理料

馴染みのないタイトルにしてしまいましたが、今回は今年の4月から導入された新制度についてご紹介いたします。 薬剤総合評価調整管理料は、今年度の診療報酬改定で導入された管理料です。 目的は患者さんの薬の数を減らすこと。 算定できれば医療機関に患者…

調剤薬局の現状について

今回も調剤薬局の話題。 以下のグラフは調剤薬局の数の推移を見たグラフです。 ※厚生労働省「平成26年度衛生行政報告例の結果」より 2014年現在で、日本には調剤薬局が約58000店あります。 これはコンビニ店舗数よりも多いそうです。 こんなに調…

院内処方と院外処方

病院で出される薬を受け取るとき、病院で直接薬を受け取る院内処方と近くの薬局で受け取る院外処方の2パターンがあります。 今回は、院内処方と院外処方についてまとめてみたいと思います。 まずは、患者さんの側に立って考えてみます。 結論から言えば院内…