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糖尿病性神経障害の治療・キネダック

医療・疾患

今回は前回取り上げた糖尿病性神経障害の治療について更新します。

まず糖尿病性神経障害の治療の前提は、高血糖を是正することが前提です。

つまり血糖値を下げることが神経障害の治療にもつながります。

 

その上で、糖尿病性神経障害の成因を抑える唯一の薬がキネダック(販売会社:小野薬品)です。

キネダックはアルドース還元酵素阻害薬と呼ばれるタイプの薬です。

まずは、以下の図を見て下さい。

 

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糖尿病性神経障害にはソルビトールという物質が関わっています。

血糖値が高いとソルビトールが多く産生され、神経細胞に蓄積することで神経障害が引き起こされます。

キネダックは「グルコース⇒ソルビトール」の変換に関わるアルドース還元酵素を阻害することで、神経障害を改善させる薬なのです。

 

ただし、キネダックは、血糖値がHbA1c7.0%未満にコントロールできている場合にしか改善効果が期待できません。

服用時間も1日3回毎食前と煩雑です。

また、糖尿病性神経障害を持つ患者さんは血糖を下げる薬も多く飲んでますし、血圧や脂質の薬なども飲んでいる場合も少なくありません。

そのため、有用性は理解していても、キネダックまでは処方しないという医師が多いのが現実です。

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ちなみにキネダックは発売してから24年経つ薬で後発品も発売されています。

このような薬は製薬メーカーも宣伝しません。

キネダックの弱点を補えるような新薬が発売されて、製薬メーカーの宣伝が活発になれば神経障害に意識を向ける医師も増えるのかもしれません。