MR活動の監視制度

今月より、MR活動を監視するための「広告監視モニター事業」が開始されました。

実施主体は厚生労働省。

一般の方には関係ない話で恐縮ですが取り上げてみたいと思います。

 

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MRの仕事は自社の医薬品に関して、適正な情報を提供することです。

有効性はもちろん都合の悪い副作用関連の情報もしっかりと情報提供しなければなりません。

薬に関わることですから適応外使用や裏付けのない情報を提供することはご法度で、勝手にMRが資料を作成して医師や薬剤師に提供することは禁じられており、それぞれの製薬会社が責任を持って許可を取ったパンフレットや資料を用いて情報提供活動をしております。

しかし、同時にMRの仕事は営業という側面もあります。

自社医薬品が売れなければ会社から評価はされません。

MRも自社品が売るために、本来は行ってはいけない活動をやっている場合少なくないのが現状です。

 

違反事例は、内部告発や他社からの指摘によって発覚することが多くたびたび報告されています。

しかし、それだけでは不十分とそんな活動を監視するために厚生労働省がモニター制度を導入しました。

情報提供を受ける医師や薬剤師の中に協力者を潜ませておいて、違反と思わしき事例があった場合は報告するようお願いしているのです。

もちろん誰が協力者かはMRにはわかりません。

 

正直言ってMR活動はやりにくくなりますが、それはMRにとっての話。

医師の中にもMRからの情報を頼りにしている方は多いと思われますが、患者さんへの影響はほとんどないと言って良いでしょう。