院内処方と院外処方

病院で出される薬を受け取るとき、病院で直接薬を受け取る院内処方と近くの薬局で受け取る院外処方の2パターンがあります。

 

今回は、院内処方と院外処方についてまとめてみたいと思います。

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まずは、患者さんの側に立って考えてみます。

結論から言えば院内処方の方がメリットが大きいと言えるでしょう。

だいぶ世の中に浸透してきましたが、理由は負担額が安い(3割負担の患者さんで月約1000~1500円)、薬局での待ち時間がなくて済むなどです。

院外処方の場合、揃えられる薬が院内処方に比べて多いため、患者さん一人一人に合わせた薬の処方が可能であるメリットはありますが、同薬効に薬であればそう大差があるものでもなく、どうしてもイレギュラーで必要であればその患者さんに限って院外処方をすれば済むのです。

そもそも薬局によっては医療機関と話し合って在庫を持つ薬を決めている薬局もあります。

しかし、実際は院外処方の割合が年々増え、7割を超えています。(2013年時点)

理由は、医療機関側にメリットが大きいからです。

薬の在庫負担が軽減され、その分の人件費も削減できます。

医療機関がもらえる診療報酬点数も院外処方の方が有利な制度になっています。

昔は、薬の納入価が非常に安く、薬を出せば出すほど儲けが出る仕組みで院内処方に経営的なメリットもありましたが、現在は納入価も高くなってしまいそういったメリットはなくなってしまいました。

ですから、患者さんの不便は承知で院外処方の医療機関が増えているのです。

しかし、逆に言えば院内処方を続けている医療機関は患者サービスに熱心な医療機関であるとも言えます。

現状では外見だけでは医療機関が院内処方か院外処方かは判断が出来ません。

患者さんから見ても判断できるような標示ができてもいいんじゃないかと思うのですが。