定期接種と任意接種の違い
前回の更新でB型肝炎ワクチンが乳児対象として今年10月より定期接種とるという話題を更新いたしました。
今回は、そもそもの話、予防接種における「定期接種」と「任意接種」の違いについてご紹介をさせていただきます。
定期接種について。
定期接種は、法律(予防接種法)を根拠として、①ワクチンの種類②対象年齢を定められています。
対象となる多くのワクチンが対象年齢であればほぼ無料で受けることができます。
助成を行うのは国です。
また、ワクチン接種により副反応が起きてしまったときは国が補償をします。
つまり、費用および責任を国が背負うという形になっています。
対象ワクチンは以下の通りですので、どうぞご参考に。
(乳幼児)
・ヒブ
・小児用肺炎球菌
・4種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)
・BCG(結核)
・MR(麻疹、風疹)
・水痘(水ぼうそう)
・日本脳炎
(11歳)
・DT(ジフテリア、破傷風)
(中学生・女性)
・子宮頸がん
(高齢者)
・成人用肺炎球菌
・インフルエンザ
※成人用肺炎球菌およびインフルエンザは一部助成のみ
なぜ国がここまで面倒をみるかというと、多くの人に予防接種を受けてもらいことで感染の拡大を防ぐことができ、公衆衛生的にもメリットが大きいと判断されるからです。
任意接種について。
任意接種は基本的には自己判断で打つワクチンです。
国から認可は受けているワクチンなので、安全性は担保されていると考えられますし、決して有用性が低いわけではないので誤解されないように。
ただ全額自己負担となってしまいます(保険も効きません)。
有用性が高まれば、発売後に国が定期接種の対象とすることもあります。
今回のB型肝炎ワクチンもそのようなケースの一つです。
日本は予防医療が外国に比べて進んでいないとよく言われます。
しかし、国が定期接種の対象とすると予防接種の接種率は飛躍的にアップします。
無料になるのと同時にメディアなどの関心が高まるからだと思います。
任意接種でも有用性の高いワクチンはありますので、予防医療への関心を国民にももっと持ってもらいたいものです。