生ワクチンと不活化ワクチン
私の子供のころ、インフルエンザワクチン接種後に小学校の先生から「今日はお風呂に入ってはいけません。体に弱いウイルスを入れているので、インフルエンザになってしまいますよ。」と指導されたものです。
この先生もおそらく勘違いしていたであろう、生ワクチンと不活化ワクチンの違いについて本日は書きたいと思います。
ちなみに今では基本的には入浴は大丈夫です。
生ワクチンとは ウイルスや細菌の病原性を弱めたものです。
この弱いウイルスや細菌をやっつけることで免疫を獲得します。
ですので、まれにですが1~3週間でウイルスや細菌が増殖してしまい、自然に感染したのと同じ症状が起こってしまうことがあるのでしばらくは注意が必要です。
原則では、生ワクチンを接種したら4週間以上空けて他のワクチンを接種することになっています。
代表的なワクチンは以下の通りです。
・MR(麻疹・風疹)
・BCG(結核)
・水痘(水ぼうそう)
・ロタウイルス
一方、不活化ワクチンはウイルスや細菌の病原性をなくしたものです。
生ワクチンと比べて獲得できる免疫力は弱いと言われていますが、病原性はないのでワクチン接種が原因で感染がおきることは考えづらいのです。
不活化ワクチン接種後の場合は、生ワクチンより短い6日以上空けて他のワクチンを接種することになっています。
代表的なワクチンは以下の通りです。
・4種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)
・小児用・成人用肺炎球菌
・日本脳炎
・ヒブ
・B型肝炎
・インフルエンザ
・子宮頸がんワクチン
インフルエンザワクチンは不活化ワクチンですので、インフルエンザワクチン接種によってインフルエンザに罹ることは考えづらいわけです。